※開始時の設定です。
鷹枝 将
(たかえだ しょう)◆17歳♂
次期総理を期待される官房長官・鷹枝康三の長男で偏差値37の新江学園高校に通う高校2年生。クラスメートから「人殺し」と噂される学校一の問題児。
非行に走ったきっかけは、小1の終わりに実母を亡くし、義母になつくも、小6のときに起こった爆破事件の際に、火事の中で見捨てられたこと。
中3の冬には、親友の島大悟をかばって、ヤクザを殺してしまう。父は罪を大悟に被せるが、親友を鑑別所送りにしてしまったことに罪悪感を覚え、心を閉ざして自暴自棄な暮らしを送る。
なお、高校にあがると同時に、世間体を重んじる父が学校の近くにマンションを与えたので、そこで一人暮らししている。マンションの近くに聡がバイトしていた弁当屋がある。
免許証を偽造し、株取引の儲けで購入した中古のローバーミニを乗り回している。また東大の学生証も偽造し、家庭教師のアルバイトをしている。
現在は不良少年ながら、小6までは神童と名高いほど勉強が出来たうえに、礼儀作法やマナーをきちんと躾けられているボンボンである。
ちなみに、将の名前は、曽祖父の鷹枝巌が「国家の将とあれ」と付けた。
古城 聡
(こじょう あきら)◆25歳♀
2年余りに及ぶフリーター生活に別れを告げ、新江学園高校の代用教員となった英語教師。
大学3年のときにアメリカ・カリフォルニアに留学し、そこで出会った会社員・原田博史と婚約している。
就職が遅れた理由は、大学を卒業したらすぐに結婚するつもりで、まるで就職活動をしていなかったため。
なお、弁当屋でアルバイトをしていたのは、料理があまりに下手だったので、花嫁修業を兼ねていた。
山口県萩に住む両親ともにポリシーのある立派な教師で、彼女が教師をめざしたのは両親に影響を受けてである。
なお、小5~中2まで日本人学校の教師をしていた親についてカナダ・バンクーバーに住んでいた。そのこともあり、英語はネイティブ並、ウインタースポーツが得意。
実は高校生の頃、パンクバンドで一時的にヴォーカルをしていたことがある。
原田 博史
(はらだ ひろし)◆33歳♂
大手企業で技術者として働く、聡の婚約者。
現在、中東・カタールに赴任中。ワイン好き。地方の一流国立大学卒。
スーツが似合うがっちりした体型、穏やかな性格で一重瞼の細い目。
母がガンで余命1年を宣告されたため、聡との結婚を急ごうとする。実家は都下のマンション。
葉山 瑞樹
(はやま みずき)◆17歳♀
将のセフレでクラスメート。
将とほぼ同棲状態にあったが、聡が赴任してきてからは相手にされなくなり、ついには追い出されてしまう。
長い黒髪に、パッチリとした大きな目の美人。
小5のときに実母が再婚、以来その相手(つまり義理の父)に性的虐待を受けており、義父の相手をさせられるのが嫌で家出同然の暮らしをしてきた。
新江学園高校に進学したことで将と出逢い、将のマンションに転がり込んだことで安住の地を得たという経緯があり、居場所を奪った聡をとても恨んでいる。
「人殺し」と噂される将の彼女とされていた頃は、クラスの皆は、彼女に頭があがらなかった。
将の家を追い出されてからは、学校を休みがちになり、将を敵対視する前原茂樹の家に居着く。
星野 みな子
(ほしの みなこ)◆17歳♀
将のクラスメート。委員長を務める真面目女子。
メガネっ子だが眼鏡を取ると、すっきりとした顔立ちの美少女。
スタイルもスラッとした細身。
漫画部に所属しておりイラストを描くのが趣味。
本来はもっと学力が高い学校に進むつもりだったが、受験日に不運がかさなり新江学園高校に渋々進学した。
高一のときに、上級生に虐待を受けている猫を助ける将の姿を見ており、気になっている。
教科の中では英語が得意で、聡に憧れるが……。
井口 春樹
(いぐち はるき)◆17歳♂
将のクラスメート。同じ中学だったこともあり、将が心を許す一人。
ガタイがでかく、髪を金髪に染めているうえに、顔面ピアスだらけ、とコワイ容貌だが、わりと優しい性格。
引きこもりの兄がいて、家庭はすさんでいる。
実は、彼が新江学園高校に進学したのは、卒業キャッシュバック目当てで、彼はこのキャッシュバックでなんとか家を出て独立したいと考えている。
瑞樹にそそのかされて、ポイントを減点した聡を襲うが、実はあまり積極的ではなかった。現在、ダンスに凝っている。
前原 茂樹
(まえはら しげき)◆17歳♂
将のクラスメートで不良仲間。
将の身代わりに鑑別所に入った島大悟と同じ中学だったせいか、将の罪を知っている。
(おそらくクラスに将のことを「人殺し」と言いふらしたのは彼である)
聡を襲った際に、将に殴られて下の歯を差し歯にされてしまった。さらにクラスメートを恐喝しているところを、止めに入った将に逆に脅かされて失禁、恥をかかされた将のことをとても恨んでいる。
ラテン系のバタ臭い顔で、隈取をしたような目に分厚い唇が印象的。
強姦にシャブ(覚醒剤)、クラスメートからの恐喝なども行う、本当のワル。
聡を襲ったときも、唯一聡の素肌に触れたりなど、積極的だった。
島 大悟
(しま だいご)◆17歳♂
将の親友だった少年。
13才の頃、非行に走ったばかりの将を助け、共に犯罪を重ねながら夏を過ごした。
借金取りから逃げ回るだらしない父親をあてにせず、13才の時点で、自分で「稼いで」自立していた。
将がそのヤクザを殺してしまったのは、彼が借金取りに来たヤクザに指を詰められそうになり、それを助けようとしてである。
大悟は、将の罪をかぶせられるものの、結局、正当防衛が認められる。
しかしそれまでの軽犯罪から鑑別所に入ることになるのだが、将を恨むことなく、従容として鑑別所で過ごした。
現在、愛知県の自動車部品工場で真面目に働いているが、身を寄せている家で、肩身の狭い思いをしている。
鷹枝 康三
(たかえだ こうぞう)◆50歳♂
将の父親で、官房長官を務める。
明治維新から続く政治家の家系で、清廉な言動と端正なルックスが国民の人気を集めている。
ひときわ優れた血を引いた将にも自分の跡を継いで政治家になってほしいと願っていたが、もうあきらめている。
将を産んだ最初の妻・環(たまき)とは恋愛結婚。
康三の初選挙のために病気の発見が遅れ、ついには手遅れで亡くなった環のことを実は深く悲しんでいる。
しかし忙しさゆえ、多くを語らないため、将にはその悲しみは伝わっていない。
現在の妻の純代は有力な家からの見合い結婚である。純代との間に、将には弟にあたる孝太(こうた・7歳)がいる。
大泉現総理の改革路線を引き継ぐべく、若手ながら次期総理候補とされている。
彼の亡き父の周太郎が、近隣諸国に対して強硬な態度であったせいか、5年前に家を爆破されるという事件に遭遇している
(犯人はわからずじまいだが、C国の過激派という見方が有力)。
父は死亡しているが、祖父(将には曽祖父にあたる)の巌は存命で、頭があがらない。
鷹枝 純代
(たかえだ すみよ)◆36歳♀
鷹枝 康三の現在の後妻。政治的に有力な家の娘。
将が9歳の時に、康三と結婚し、将の義母になった。
責任感が強く、自分の実子である孝太と、康三の連れ子である将をわけへだてせず育てたが、
爆破事件にともなう火災時、柱から抜けられない将を見捨てて逃げて以来、親子仲は冷え切っている。
鷹枝 巌
(たかえだ いわお)◆100歳♂
将の曽祖父で大磯に隠居している。
外務大臣、文部大臣などを歴任しているが総理だけは固辞し続けた「20世紀の生き証人」。
80歳で政界を勇退、以後、畑を耕し自給自足に近い生活をしているせいか、100を数える年齢にして壮健である。
母を亡くした将は、8歳(小2)の一年間、大磯に預けられていた。
数多い曾孫の中でも、自らの境涯に似ていて、人一倍優れている将を案じ、かつ大変可愛がっている。
将が親族で心を許す数少ない一人(ちなみにもう一人は、義弟の孝太)。